柳のように垂れる枝を株元から生やす「ユキヤナギ」は、春には綺麗な花を咲かせるため、庭木として植えると庭に趣きを感じさせることができます。
今回は、そんなユキヤナギの剪定方法や時期、育てる上でのコツについて解説していくので、参考にしてみてください。

ユキヤナギとは?ユキヤナギの特徴

ユキヤナギは、開花期を迎えると、綺麗な白い花を細い枝にたくさん付ける低木樹です。名前の由来もこの白い花が柳のように垂れる枝に雪が積もっている姿に見えたために付けられました。

樹高は2mほどと低いことから、剪定も比較的行いやすく、根元からたくさんの枝を生やすのが特徴です。

先が尖っているような形状をしていて、上半分にある緑のギザギザとして葉は、枝と互い違いに生えています。花びらは5枚になるように形成されて、観賞用として魅力的に感じる方も多いでしょう。

ユキヤナギの植え方・育て方、育てる時期

ユキヤナギを育てるためには、一般的に苗から育て始めることが多いと言われています。

中には、花が咲いた後のこぼれ種で増えていくこともありますが、自分で育てるのであれば、苗から育てる方法がいいでしょう。
基本的に生長が早いことから、鉢植えで育てるには向いていない樹木といえます。

植え付けの時期は、2月~3月または10月~11月がおすすめです。日光を好むので日当たりのいい場所に、苗よりも一回り大きな穴を掘って植えましょう。

植える時のポイントとしては、苗についた土は払っておき、植えた後はたくさん水を与えてください。

土の質としては、水はけのいい場所を選択して腐葉土を混ぜておくと、しっかり生長してくれます。水やりに関しては、植えてから2週間は土が乾いたらたくさん水やりを行ってください。

それ以外は雨水だけで生長してくれるため、育てる上で手がかからないのが特徴です。

ユキヤナギの剪定の必要性

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ユキヤナギの特徴として、毎年何本かは株元から新しい枝が生えてくるため、古い枝は徐々に弱っていきます。

新しい枝に栄養を与えるためにも、古い枝から順に剪定をしていくことが、ユキヤナギの剪定の必要性といえるでしょう。
また古い枝が剪定されずに残っていると、枝の数が多く、風通しが悪くなってしまうことが考えられます。

そうなると、病気や害虫の発生の原因にもなるので、風通しをよくするためにも、剪定はしっかり行っていきましょう。

ユキヤナギの剪定の時期

ユキヤナギは春に花を咲かせるために、秋には花芽をつけるのが特徴です。そのため、花が咲き終わるのが4月~5月頃なので、7月までには剪定を終了させておく必要があるでしょう。

ユキヤナギは比較的背が低い樹木であるため、剪定を行う時はあまり苦労せずに樹形を整えることができます。秋につけた花芽を剪定で刈り取ってしまわないためにも、花が咲き終わったら剪定の準備を進めていきましょう。

ユキヤナギの剪定の方法

ユキヤナギの剪定の方法としては、基本的に枝の量を減らすように行っていくのが重要です。

切る基準としては、細い枝や古い枝、枯れた枝を中心に樹形を整えるように剪定していくのでコツになります。
しっかりと剪定を行っても、ユキヤナギは生長が早い樹木であるため、すぐに大きくなるのが特徴です。

そのため、樹形を整えたり小さく剪定したい時には、思い切って強剪定しても問題ないでしょう。
剪定を行う上で注意が必要なのが、葉先をいじってしまうことです。

切られた反動によって、葉先が上向きになってしまい、枝が垂れるユキヤナギの特性が消えてしまいます。

基本的には、直立する枝や元気過ぎる枝を剪定することが樹形を整えるためには重要です。

ユキヤナギを育てる上で気を付けるべき病気や害虫

ユキヤナギを長く綺麗に生長させようと思うのであれば、病気や害虫の発生は防ぐことが重要です。

発生したとしても、早期発見を行いすぐに対処すれば、樹木に対する影響も少なくて済みます。
ユキヤナギに発生する可能性のある病気や害虫について解説していくので、参考にしてみてください。

・うどんこ病

剪定を怠ると風通しが悪くなり、カビが発生してしまうことがあります。うどんこ病は、そんなカビの一種で幹や葉が白い粉を被ったような状態になる症状です。
うどんこ病にならないためには、日当たりのいい場所に植えて、風通しがよくなるように剪定を行っておくことが重要になります。
発症した場合は、早急に殺虫剤を巻き、治療を行うようにしましょう。

・アブラムシやカイガラムシ

風通しが悪い時に発生する害虫の代表といえるのがアブラムシとカイガラムシです。どちらも葉や枝、新芽に寄生して栄養を奪っていくので、生長を遅くしてしまうことだけでなく、樹木を枯れさせてしまう恐れがあります。

また排泄物はすす病を誘発させる恐れもあるので、基本的には発生させないように細心の注意を払うようにしてください。

発見した際には、すぐに殺虫剤を散布して、駆除を積極的に行いましょう。カイガラムシに関しては、殻があることから、薬の効きが悪いのが特徴です。駆除するためには、手間がかかりますが、ブラシなどで直接排除するようにしていきましょう。

ユキヤナギの増やし方

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ユキヤナギを増やそうと考えた時、方法は主に挿し木と株分けがあります。具体的に、どのように増やしていくのか解説していくので、参考にしてみてください。

・挿し木の方法

ユキヤナギを挿し木で増やす場合は、前の年に伸びた枝を使っていきます。3月の時期に行うのがおすすめで、まずは枝を斜めに10cm~15cmほど切り落とすようにしましょう。

次に切り口を丸1日水につけておきます。その後は挿し木用土に枝を挿して、土が乾燥しないように水やりを行っていきましょう。

風邪の当たらない日陰で管理しておくと、生長させやすいのでおすすめです。1ヶ月~2ヶ月ほど発根するので、発根したら地面に植え替えを行ってください。

・株分けの方法

2月~3月または10月~11月に行うのがおすすめです。株を掘り上げていき、それぞれの株に枝が5本ほどつくように剣型スコップやハサミで根を切り分けていきます。

この時に、少し傷がついたとしても、しっかり生長してくれるので、多少強引に行っても問題はありません。

ユキヤナギは花に見ごたえがある

ユキヤナギの魅力は何といっても、枝にたくさんつく白い花です。満開の時は爽快で見ごたえがあるのが特徴になります。

観賞用として庭にあるだけで、華やかな印象を与えてくれるので、ぜひ一つは置いておきたい樹木といえるでしょう。

切り花にして部屋に飾る方法も、部屋の中が明るくなるのでおすすめです。寒さや熱さにも強い性質を持っているので、初めて樹木を栽培する方でも安心して育てることができます。

ユキヤナギの剪定が不安な場合は業者に依頼

比較的放っておいても生長するユキヤナギは、風通しをよくするためだけに剪定を行うことが多く、育てるのも難しくないのが特徴です。

しかし、枝が垂れるように育てるのがユキヤナギの基本ですが、中には剪定を間違えることで、上向きに育ってしまう枝もあります。

もし剪定に自信がなく、ユキヤナギの管理が大変という方は、業者に依頼するといいでしょう。業者であれば専門的な知識や技術を持って剪定を行うので、樹形を綺麗に整えてくれます。

いつまでも綺麗なユキヤナギを維持したいのであれば、一度業者に相談してみてください。

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