日本全国に分布している落葉樹で、樹高が高くなる傾向にあります。

立派な大きな樹木になることから、庭木には難しいですが、盆栽に取り入れる方が多いのが特徴です。

自然な樹形に整うことから、基本的に剪定は必要ありませんが、状況によっては剪定を行う必要が出てきます。
今回は、そんなケヤキの剪定方法と時期、育てる上でのコツについて詳しく解説していくので、参考にしてみてください。

ケヤキとは?ケヤキの特徴

View this post on Instagram

 

tatekoさん(@tateko.m)がシェアした投稿 -


ケヤキは樹高が25mになるものも存在しているほど樹高が高い樹木で、育てると立派に成長してくれます。

枝葉がほうき状に広がる樹形をしていることから、全体的に大きく見えるのも特徴です。
木材として建築の材料として使われることも多く、耐久性に優れているのもケヤキの魅力になっています。

非常に硬い特徴を持っていますが、加工が難しいという物ではありません。
主に建築材や家具材に使用されていることが多く、お寺の建築にはほとんどケヤキが使用されています。

また清水寺を支えている柱は、300年を超すケヤキの大木で出来ているため、どれほど強靭な樹木であるかわかるでしょう。
ただ生長が著しい樹木であるため、それほど庭が広くないと育てるのは厳しいため、盆栽で観賞用として保持している方も多いのが特徴です。

ケヤキの植え方・育て方、育てる時期

背が高くなる傾向にあるケヤキですが、基本的に苗を植えて育てます。

苗を植える時期は、3月~4月にかけて植えることが多く、少し暖かくなってからの方がいいでしょう。
苗が生長して根が付いた後には、水やりは夏場の乾燥時期以外は水やりしなくても問題ありません。

ただ苗が十分に生長するまでは、土が乾燥したらすぐに水やりを行うように、しっかり管理してください。
植える際の土は、基本的にどのような土質でも生長するケヤキですが、出来れば水持ちのいい土を好む傾向にあります。

直射日光にも強く、寒い季節でも耐えられる強い性質を持っているので、初心者の方でも安心して育てることが出来るでしょう。

ただ大気汚染に弱い性質であるため、都心部では育ちにくいので注意してください。

ケヤキの剪定の必要性

ケヤキは基本的に剪定をしなくても、自然樹形で整う性質を持っていることから、広い場所で育てることを想定している場合は、剪定を行わなくても問題ありません。

しかし、放っておくと枝ぶりも豊かで、大きく生長する特徴を持っていることから、庭が比較的狭い状況で育てる場合は、混んでいる枝や枯れている枝をしっかり剪定して、サイズを小さくするための剪定が必要になります。

また剪定を行うことで、風通しをよくして病気や害虫の発生を防ぐことにも繋がるので、枝が混んでいると感じた時には、こまめに剪定を行うことも重要です。

ケヤキの剪定の時期

View this post on Instagram

 

kiyoshiさん(@kiyop0377)がシェアした投稿 -


ケヤキは落葉樹であるため、冬季に休眠する特徴を持っています。

そのため、ケヤキを剪定するのであれば、10月~3月の間に行うようにしましょう。
暖かくなると、上部に行くほど水分を含むようになり、剪定を行った部分から腐っていく可能性があるので、剪定を行う時期は十分注意して行うようにしてください。

秋~冬にかけて葉が落ちていくので、その時期に合わせて剪定を行っていけば、枝が伸びることがなく、自分の理想の樹形に整えることができるので、時期を見て剪定を行うようにしましょう。

ケヤキの剪定の方法

ケヤキは樹高が高くなり、枝も広がっていく特徴を持っていることから、小さい庭では大きくなり過ぎて困ってしまうこともあるでしょう。

そんな時のために、ケヤキをこまめに剪定しておくことが重要です。

基本的には、剪定を大きく行う必要はなく、混み合っている枝や枯れている枝を剪定する方法が、ケヤキの剪定では大切になります。

また冬の時期に不要な太い枝を切り落としておけば、作業が楽になるのでおすすめです。

そこから、比較的小さい枝は残すように剪定していけば、ケヤキの自然樹形を残すことができるでしょう。

ケヤキを育てる上で注意すべき病気や害虫

樹木を育てる上で気を付けないといけないのは、生長を邪魔してしまう可能性のある病気や害虫の発生です。

その中でも、ケヤキを育てる上で発生する可能性のある病気や害虫を紹介していくので、発生している場合は、速やかに対処するようにしていきましょう。

・ケヤキハフクロフシ

ケヤキの葉にコブのような物が出来ている場合、ケヤキハフクロフシが発生している可能性があります。

この害虫は、コブを作ってケヤキの汁を吸っていくだけでなく、卵を産んで幼虫の養分とすることもあるので、コブを見つけた時には、薬剤を使用するか刈り取ってしまうようにしましょう。

コブが出来てしまうと、葉が茶色く変色して枯れてしまうので、早めに対処するようにしてください。

・褐斑病

剪定を怠って葉が混み合っている状態が続いていると、湿気が溜まってしまい、カビが生えてしまうことがあります。

それが褐斑病となって葉や茎に発生してしまうことがあるので、こまめに剪定を行うようにしておきましょう。

褐斑病が発生している場合は、斑点のある葉は速やかに刈り取ってしまうようにしてください。

・白星病

苗木と若木に発生する可能性があり、葉に小さな斑点が出来るのが特徴の病気です。

放置していると、他の健康的な葉にも伝染することもあるので注意しましょう。
発生した場合には、斑点が生じている葉を剪定してしまい、燃やすことが対策になります。

対応が遅くなるほど、被害が拡大する恐れがあるので、取り扱いには十分注意してください。

ケヤキを剪定する上での注意点

View this post on Instagram

 

Archie Moretzさん(@ietzhayim)がシェアした投稿 -


ケヤキは生長していくと、かなりの大きさに生長することが予想されます。

そのため、高所での剪定を余儀なくされたり、数人で剪定を行うほどの労力が必要になる可能性があるでしょう。
そのため、生長したケヤキを剪定する場合は、自分で行うよりも業者に依頼した方が、綺麗に樹形を整えることができます。

高所の作業にはクレーンや高所作業車が使用されることもあるので、ケヤキが大きくなった場合は、費用についても検討する必要があるので注意してください。

また伐根についても、自分で行うのは不可能ではありませんが、根が深くなり過ぎると、住宅や配管にも影響を及ぼす危険性があることを覚えておきましょう。

剪定も伐根も、自分で出来ると過信してしまうと失敗の元になるので、入念に準備を行い、安全が確保出来てからしっかり実施するようにしてください。

ケヤキは生長し過ぎに注意

日本全国で見かけることが出来るケヤキですが、大きく生長して樹形が高くなるだけでなく、枝の広がりも大きくなる可能性が高いことから、育てるためには庭を十分な広さに確保しておくことが重要です。

庭で育てることが出来ない場合は、盆栽として育てることも人気なので、盆栽で綺麗な姿を眺めるのもおすすめの方法といえるでしょう。

硬い木材であるため、建築材としても使用されることの多いケヤキは、生長が著しい特徴を持っているので、剪定を行わずに放置していると、想像しているよりも大きく育つことが予想されます。

自分で管理するのが難しくなった場合は、すぐに業者に連絡して、サイズを調整するための剪定を行ってもらうようにしましょう。

早めに連絡すれば、自分の理想とする大きさに樹形を整えることができます。

おすすめの記事