庭先などでバラが咲いているのを目にすると、優雅な気持ちになれます。お庭で楽しむのはもちろん、鉢植えのバラはお家の中でも楽しむことができます。でも、バラは少し難しいイメージがあります。今回は、バラの育て方や剪定方法など詳しくご紹介します。

バラとは?バラの特徴


バラとは、バラ科バラ属に属する落葉低木の総称で、大きく分けて野生種(wild rose)・オールドローズ・モダンローズの系統があります。今では、3万種類以上の品種があるといわれていて、現在一般的に育てられている品種がモダンローズです。モダンローズには、木バラ・つるバラ・ミニバラなどがあります。
バラは世界での知名度も高く、香りが好きという人も多くいます。日本にも海外にもバラ園があり、たくさんの種類のバラが育てられ多くの人々を魅了しています。

バラの植え方、育て方、育てる時期

よく園芸用品店などで販売されている苗にもいくつかの種類があります。バラを育てるのは初めてという方は、しっかりと育てられている鉢苗で始めるとあまり失敗せずに育てる事ができます。

苗の選び方

鉢苗は、枝や株元が太くしっかりしていて堅い物を選んで下さい。葉にツヤがあり樹皮もしっかりと堅い物を選んで下さい。大苗の場合は、トゲがしっかりしている物(トゲが薄い色の物は株がまだ育っていないので、トゲの色が茶色や灰色の物を選んで下さい。)

植え方

寒さに強いバラであれば、他の木々と同じように地植えでも育てることができます。鉢植えに比べると、水やりや植え替えなどの手間があまりかからないので、大きくたくさんのお花を咲かせたい方は、ぜひお庭で楽しんで下さい。
「地植え」
育てる場所に苗よりも2倍くらいの深さと直径がある穴を掘ります。底にバラ用の化成肥料や牛糞を入れます。肥料に苗の根が付かない様に、土を肥料の上に少し戻して覆って下さい。残りの土を入れていき、株元が地表から少し出るくらいの高さに苗を植えて下さい。
「鉢植え」
鉢は苗の2倍ほどの大きさの物を用意します、鉢底の穴をネットで覆い石を敷き詰めます。鉢の半分ほどまで土を入れ、苗を置き鉢の縁3㎝下くらいまで土を入れて下さい。たっぷりとお水をあげて下さい。

育て方

「水やり」
バラは水をやり過ぎても乾燥し過ぎても枯れてしまいます。土の状態を見て水やりをしてあげて下さい。鉢植えの場合には、表面の土が乾いたらたっぷりとお水をあげて下さい。地植えの場合は、真夏の日照りなどが続いたり、雨が少ない場合のみにお水を与えてあげて下さい。ミニバラは水が切れてしまうと弱ってしまうので、特に注意しましょう。冬は鉢植えのバラも冬眠している時期なので、週に1回から2回程度に控えましょう。
「日当たり・置き場所」
バラを育てるには、日当たり・水はけ・風通しが良いところが必要です。半日以上、日が当たる場所が適しています。また、風通しが悪いとウドンコ病を発症しやすくなってしまいます。鉢植えの場合は、雨に当たらない様に気を付けましょう。また、ミニバラは夏の強い日差しに弱いので特に気を付けて下さい。
「肥料」
バラは、他の木などよりも肥料が必要になります。植える時にも肥料が必要ですが、追加でも肥料を与えていきます。花を咲かせた後は必ず肥料を与えましょう。
鉢植えの場合は、生育期には固形肥料や液体肥料を定期的に与えて下さい。肥料を与える時期は、3月下旬から11月くらいに与えます。また、1月から2月の冬の時期にも寒肥として肥料を与えます。ゆっくりと効いてくる発酵油かすなどの固形肥料や有機肥料を与えて下さい。地植えの場合にも冬の時期、花を咲かせた後に肥料を与えて下さい。
「病気・害虫」
バラは、剪定を怠ったり風通しが悪くなってしまうと病気や害虫の被害にあいやすくなります。害虫が発生していないか、葉っぱの状態など水やりなどの時にしっかりチェックしておきましょう。
バラに多い病気は、黒星病という病気やウドンコ病です。黒星病は、雨に長い間濡れてしまった場合に葉が部分的に黒くなってしまい、だんだんと黄色になり落葉してしまう病気です。黒星病で葉っぱが無くなってしまうと、成長が悪くなってしまいます。6月からの梅雨の時期に多くみられる病気です。予防としては、風通しがよく、日当たりの良い所に置いてあげて下さい。また、株元にわらやパークチップなどでカバーしてあげると雨などの跳ね返りを防ぐことができ病気の予防にもなります。
次に多いのがウドンコ病です。ウドンコ病は、葉っぱに白い斑点がポツポツとでき、やがて葉っぱ全体が白くなります。多く発生してしまうと、光合成が阻害されてしまい成長ができなくなってしまいます。夏の始まりや秋の時期に発生しやすく、乾燥や葉や枝が密集していたり隣の株と近かったりしても発生してしまいます。予防は、剪定をしっかりとして風通しを良くしてあげて下さい。病気になってしまった葉っぱは、早めに取り除いて他の葉にうつらない様にします。
害虫の被害も受けやすく、カミキリムシやガイガラムシ・テッポウムシの被害にあいやすいです。発生時期に株元を粗めのネットで覆ったり、薬剤を散布したりして予防をして下さい。

「植え替え」

バラは、土の栄養をどんどんと吸収して大きくなっていきます。鉢植えの場合には、1年に1回は植え替えを行って下さい。植え替え時期は、バラが冬眠している冬の12月から2月
中旬が適しています。植え替えの時には、枯れている葉っぱなどは取り根の状態もしっかりと見ておきましょう。土や肥料も新しい物に換えて下さい。

バラの剪定

 

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剪定の必要性

バラの剪定は、多くの綺麗な花を咲かせるために欠かせないお手入れです。また、剪定することで風通しを良くし、病気や害虫を防ぐことができます。

剪定の時期・剪定方法

バラの剪定はお花の冬眠期間でもある1月から2月と、夏の花を咲かせた後8月下旬から9月の間に行います。冬の剪定では、不要な枝や弱ってしまった枝を切り高さや形を整えます。
夏の剪定は、枯れた花やつぼみを早めに摘んでおきましょう。枝は切りそろえて秋に花を咲かせる準備のため、液体肥料などを与えてあげましょう。

剪定に必要な道具

主に枝などを剪定する時に使う剪定ばさみ・トゲでケガをしない様に分厚すぎない革などの手袋・花や葉などの細かい剪定のはさみ・太い枝などに使うのこぎりなどが必要になります。

剪定の際に注意すること

バラは、種類によって剪定方法がことなります。木立ち性の大きな花を咲かせるタイプの選定は、少し大胆に剪定をしてもよいでしょう。また、つる性タイプのバラは親となる枝を変えながら育てていきます。株元から生えてくる新しい枝を育てながら、古い親枝を切り落とす剪定をします。上記に紹介した基本となる剪定方法の他にも、育てているバラによって方法が異なるので、注意しましょう。

まとめ

バラは、他の植物にくらべてデリケートで手のかかるお花ですが、手を掛ければかけるほど翌年にはキレイな花を咲かせてくれます。失敗してしまったという方に多いのが、剪定を怠ってしまった・長い間雨にさらしてしまった・肥料をあげすぎてしまったなどがあります。
そうならない為にも、水やりの際に害虫や病気のチェックや枯れた葉や咲き終わった花はこまめに手入れしましょう。

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