昔から日本に生息している花木で、庭木やシンボルツリーとして人気が高いのが特徴です。綺麗な花をたくさんつけることから評判がよく、育てるにも手間がかかりにくいので、初心者の方でも安心して育てることができます。
今回は、そんなエゴノキ(チシャノキ)の剪定方法や時期、育てる上でのコツについて解説していくので、参考にしてみてください。

エゴノキ(チシャノキ)とは?エゴノキ(チシャノキ)の特徴

エゴノキは日本の山野に生息していて、初夏には小さい白い花をたくさんつけるのが特徴の花木となっています。庭木として植えることで、綺麗な印象を与える庭に作り上げることができるので、華やかな庭にしたい方には特におすすめです。

葉は比較的小さめで、一般的な楕円型というよりも菱形に近い形をしています。株は斜め上に不規則な形で枝を伸ばすことから、雑木風な印象があるでしょう。

生長の仕方としては、横に広がりやすいことから、狭い場所に育てて、ある程度生長を制限するような形で育てていくのが一般的です。秋には実が出来るのですが、実の皮には毒性があることから、食べるとえぐみを感じると言われています。

エゴノキ(チシャノキ)の植え方・育て方、育てる時期

エゴノキはある程度、湿気がある土壌で育てることがポイントで、適度に剪定を行っていくことも順調に生長させるためには必要になります。

しかし、乾燥に弱い性質を持っているため、夏には水切れを起こさないように、こまめに水を与えていくことが重要になるでしょう。

植える時期としては、9月~11月頃に成熟した実から取った種を植えて、湿り気のある土壌に植えてください。発芽するまでは土が乾燥してしまわないように、水やりを十分に行うことが大切なので、様子はしっかりチェックしましょう。

11月~12月、2月~3月に鉢か地面に植え替えを行います。鉢植えの場合は、苗よりも一回り大きな鉢を用意して、地植えの場合は苗よりも一回り以上は大きな穴を掘って植えてください。

エゴノキ(チシャノキ)の剪定の必要性

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エゴノキは不規則に枝が伸びる特徴を持っている樹木であるため、放っておいても自然な仕上がりに樹形が整って見えるのが魅力になっています。そのため、剪定は最低限、伸びすぎている枝や混み合っている枝など、樹形を整える程度に切り揃えていくような形で行うようにしましょう。

強く剪定をしてしまうと、樹形が乱れるきっかけになるので、エゴノキの剪定は樹形を整えるためにも、こまめに少しずつ切っていくようにすることをおすすめします。

エゴノキの剪定の必要性は、樹形を整えることと、混み合っている枝が多くなってくると、中に日が当たらなくなったり、風通しが悪くなることを防ぐためにも重要な役割を担っているので、計画的に剪定していくようにしましょう。

エゴノキ(チシャノキ)の剪定の時期

エゴノキの剪定する時期は、エゴノキが休眠期に入ると言われている11月~3月の間に行うのがおすすめです。葉が全て落ちている状態であることから、混み合っている枝や伸びている枝を選んで切り揃えやすくなっているので、このタイミングが剪定に適している時期といえるでしょう。

また剪定を発芽時期に行ってしまうと、綺麗な花の本数が少なくなってしまうことがあるので、剪定を行う時期は休眠期に行うようにしてください。

エゴノキが花芽を作る7月~8月の時期以降に剪定を行う場合は、強く剪定してしまうと、花の本数が少なくなることに繋がるので、この時期に剪定を行う場合は、枝先を切り揃えるくらいの剪定に留めておきましょう。

エゴノキ(チシャノキ)の剪定の方法

基本的にエゴノキの剪定方法としては、伸びてしまった枝や混み合っている枝を切って、樹木の中に日が当たるようにし、風通しをよくすることを目的として行います。他にも樹形を整えるために枝先を切ることも目的として行うことが一般的です。

しかし、時には太く伸びてしまった場合に、強剪定を行い、樹木の大きさを制限する必要もあります。強剪定のコツとしては、大きくて強い枝や古い枝を中心に切っていき、新しく細い枝は残しておくことが樹形を綺麗に整えるためには重要です。

あまりにもエゴノキが大きくなり過ぎた時には、この強剪定を行う必要がありますが、基本的には細かく剪定を行って樹形を整えていくようにしていく必要があります。

エゴノキを育てる上で注意すべき病気や害虫

初夏には綺麗な花を咲かせるエゴノキですが、しっかり生長させるためには注意しないといけない病気や害虫があるので、日頃から発生しないように手入れを欠かさないことが重要です。
エゴノキに発生する可能性のある病気や害虫とは、どんないったものがあるのか詳しく解説していきます。

・褐斑病・さび病

カビの一種で、発症すると葉の表面にポツポツと斑点が出来ていき、最終的には全体的に同じような斑点が発生していきます。

発症すると治療することができないため、病気にかかってしまった部分は切り取ってしまい、殺虫剤を散布して、他の部分は発症しないように注意することが重要です。

・うどんこ病

樹木全体に白い粉がかかっているような見た目になるカビが原因の病気で、葉や花首に発生することで光合成が出来なくなってしまうため、結果枯れることに繋がります。

症状を発見した場合、発症している部分を切り、薬剤を散布することで、他の枝や葉を守ることが可能です。

・エゴノキアブラムシ

卵を産み付けることで、樹木に虫こぶが出来ます。卵がかえると葉っぱや新芽を食べてしまうので、綺麗な花を咲かせることが難しくなってしまうので、早めの対処が重要です。

虫や症状を発見した場合は、薬剤を散布するようにしましょう。また虫こぶを見つけた時には、その部分は切り落とすことがエゴノキが順調に生長するためには重要です。

・カミキリムシ(テッポウムシ)

幹の中に卵を産み付けることで、卵がかえってから幼虫が木の中食べてしまいます。のこぎりで木を切った時に、おかくずのようなものが株元に発生している場合は、被害が生じていると考えていいでしょう。

基本的に小さい穴の中に潜んでいるので、薬剤を穴の中に噴射して駆除するようにしてください。

エゴノキは庭木として初心者でもおすすめ

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基本的に放っておいても、樹形が自然な状態で維持してくれるので、剪定も大きく行う必要がないのが魅力です。そのため、初心者でも管理がしやすく、気軽に庭に植えることができます。

しかし、ずっと放置していると、大きくなりすぎてしまうことがあり、強剪定を行わないといけなくなる可能性があるでしょう。強剪定を行うと、樹形が崩れるきっかけにもなるので、出来るだけ避けておきたいところです。強剪定を行わないためにも、大きくなりすぎないように、こまめに剪定を行うようにしていきましょう。

エゴノキの剪定が難しい場合は業者に一任する

エゴノキは不規則に枝が伸びていくことから、それほど樹形は意識することなく、自然な形で生長してくれます。しかし、枝が混み合ってしまうこともあるため、日当たりや風通しをよくするためには、こまめに剪定を行うことが重要です。

剪定を行うことで初夏に咲く花がしっかりできるのか左右されるので、積極的に行っていきましょう。ただ綺麗に剪定するのは難しい部分もあるので、個人で対応するのが大変という方は、業者に依頼して剪定を行ってもらってください。

プロであれば、樹木の特徴を把握した上で、樹形を整えてくれるので、安心して任せることができます。無理をせずに、綺麗な花をエゴノキに咲いて欲しいのであれば、業者に相談してみましょう。

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