日本原産で自然に育ってくれるため、手入れも基本的に簡単なツツジ。綺麗な花を咲かせてくれるので、見ているだけで気持ちが和らぎます。
今回は、そんなツツジの選定の仕方や時期について解説していきます。
また、綺麗な株立ちを作るコツについても紹介していくので、参考にしてみてください。
目次
ツツジとは?ツツジの特徴
ツツジとはどんな特徴のある花かというと、成長すると色鮮やかな花を咲かせる魅力的な樹木です。
花言葉は、「節度」や「慎み」という意味が込められていて、昔ながらの日本を表現する素敵な花言葉になっています。
また、赤色の花を咲かせるツツジには「恋の喜び」、白色の花を咲かせるツツジには「初恋」という意味が込められているのです。
花の奥には密が豊富に含まれていて、甘い味がするのが特徴になっています。
しかし、レンゲツツジには、致死性のある毒が含まれているので、不用意に近付かない方がいいでしょう。
ツツジの植え方・育て方、育てる時期
ツツジの育て方としてのポイントが、午前中に日が当たるところに置いておくということです。
日陰に置いてしまうと、花が成長しないこともあるので、ツツジを植える場所は慎重に検討しておくことが必要になります。
冬の乾燥した風をツツジは嫌う性質を持っているため、風が当たらないような場所に植えることも育てる上で重要なポイントです。
またツツジは種と苗のどちらからでも成長することができます。しかし、種から成長するためには、かなりの時間が必要になってくるので、苗から育てるの基本的にはおすすめです。
育てる時期は、3月~4月か9月~10月の気候が安定している時期に植えるのがいいでしょう。
植えつけ方
- 根より大きい鉢を用意してツツジ専用の土を入れる
- 苗の土を1/3ほど崩す
- 上部が地面よりも15cmほど高くなるように土を入れながら苗を植える
- 多めに水やりをする
ツツジの剪定の必要性や時期について
ツツジは剪定することで、形を整えて花がより綺麗に見えるように演出することが可能です。
しかし、ツツジに剪定を入れる必要性はそれだけではありません。
花の時期が終わり、新たに花芽を付ける前に剪定を行っていないと、翌年に花が咲かない恐れがあるのです。
しっかり剪定を行い、新しい花芽が出るように事前準備として剪定は重要になります。
ツツジの花が咲くのが、4月~5月の時期なので、花が終わってから花芽が出るまでの期間に剪定を行うことがベストなため、5月~6月頃に剪定を行うのがいいでしょう。
ツツジの剪定に必要な道具
ツツジを綺麗に剪定するためには、専用の剪定道具を活用することが重要です。
綺麗な花を咲かせるためにも、道具を揃えてツツジに負担なく剪定するように心がけましょう。
必要な道具
1.木バサミ
直径1cmほどの細い木を切る時に活用されるハサミで、手にフィットする木バサミを選ぶことが重要です。大きさで選ぶなら女性は18cm以下、男性であれば22cmくらいのものがベストでしょう。
2.刈込バサミ
株全体の形作りに使用されるのが刈込バサミで、繊細な剪定を行うのに適しているハサミといえます。繊細な刈込をするためにも、毎日のメンテナンスは欠かせません。
3.剪定バサミ
太い枝を切るために使用されるのが剪定ばさみです。根本からしっかり枝を切りたい時におすすめのハサミなので、バッサリ刈り取りたい時におすすめになります。
ツツジの剪定の方法
道具を揃えた後は、ツツジの剪定を行います。6月までには剪定を終わらせないと、綺麗な花芽が出なくなるので、しっかり剪定を行っておきましょう。
剪定の方法
1.最終形をイメージする
剪定する上で重要なのが、最終的にどのような形になるのか、しっかりイメージしておくことです。初めにイメージしておくことで、剪定しているうちにずれてきたイメージを修正することができます。
ツツジは、基本的に丸い形に剪定するのが一般的なので、事前にツツジの剪定されている写真を見ておくといいかもしれません。
2.イメージよりも小さめに剪定する
剪定は花が咲く前に行うので、花が咲くころには枝が剪定した時よりも長くなることが予想されます。そのため、最終形よりも3cm短めに剪定することが重要です。
花が咲くころには、イメージした長さになるくらいに、短めに剪定するといいでしょう。
3.内側の枝を刈り取る
内側の枝を刈り取ることで、風通しがよくなり、害虫が寄り付かなくなります。そのため、枯れ木や絡み合った枝は根本から刈り取るようにしましょう。
枝の太さに合わせて木バサミや剪定バサミを使い分けるとうまく剪定できます。
ツツジの剪定の際に気をつけるべきこと
ツツジは丈夫な花木であることで知られていますが、育てる上では注意しないといけないこともあります。
どんなことに注意しないといけないのか、詳しく解説していきます。
ツツジは5月~6月ころや9月~10月にかけて、もち病にかかる可能性があるのです。もち病とは若い葉がもちを焼いたように膨れ上がり、球状に大きくなるのが特徴になります。
雨が多く日光に当たらないと発生する症状です。
放っておくと、徐々にもち病の葉が増えてくるので、もち病の疑いのある葉はすぐに取り除くようにしましょう。
取り除いた後は、殺虫剤をかけておけば、再発防止になるので、忘れないように対処してください。
もち病だけでなく、害虫の発生もツツジの成長を妨げます。春や秋には、ハダニやツツジグンバイムシが発生する恐れがあるので、害虫が見つかれば、すぐに殺虫剤で対処するようにしましょう。
一番やっかいな害虫なのが、ベニモンアオリンガです。
新芽や蕾の中に侵入して、内部から浸食していくので、発見したらすぐに排除することが大切になります。
切除した後は、切除した芽や枝ごと焼却すると、被害を最小限に抑えることができるでしょう。
ツツジの成長を促す方法
ツツジの成長を促すためには、どんな方法を実践することが大事なのか、詳しく紹介していきます。
1.日光によく当てる
ツツジは成長が著しい花木なので、日陰でもよく育ちます。しかし、日光に当てないと綺麗な花が将来的に育たないので、日光がよく当たる場所で育てる方がいいでしょう。
2.水はたくさんあげる
ツツジは水をよく吸う花木なので、水はたくさんあげることが重要です。あげる頻度としては、朝と夕方に1回ずつがいいでしょう。
3.肥料の量は適度にあげる
ツツジは肥料がなくても成長する花木ですが、しっかりとした花を育てるためには、適度な量の肥料を与えることが重要です。
9月と1月に根元に固形の肥料を置くぐらいが適度な肥料の量なので、実践してみてください。
ツツジは育てやすい花木だけど剪定は必須
ツツジは肥料がなくても自然に育つと言われるほど、成長が著しい花木です。しかし、日光によく当てたり、害虫の駆除をこまめに行わないと、綺麗な花が育たなくなる可能性があります。
また、剪定もタイミングも早めに対応しないと、次の花が育たなくなるので、剪定の時期を把握しておき、タイミングを見誤らないように注意しましょう。
花が成長すると、綺麗な色合いの花が出来上がるので、しっかり剪定や手入れを行って、毎年綺麗な花を咲かせるようにしてください。