ドウダンツツジは春になると白い小さな鈴のような形をした可愛らしい花を咲かせる庭木です。剪定によって大きさを管理すことができ、丈夫で育てやすい植物なので生垣にもよく使用されます。また秋になると紅葉して落葉するので、四季折々に見せる姿を変化させ、育てがいのある庭木です。そんなドウダンツツジの剪定方法と管理の仕方、コツについてご紹介します。

ドウダンツツジとは?ドウダンツツジの特徴について

ツツジ科のドウダンツツジは落葉低木で秋になると紅葉し落葉します。春にはスズランのような白くて小さな花をつける特徴があります。枝分かれしやすい気なので剪定によって大きを自由に変えることができ、丈夫な植物なので剪定にも強いためコンパクトにして狭い場所にも植えることができます。

またツツジ科に発生しやすいもち病やグンバイムシなどの病害虫もほとんどありません。寒さにも強く初心者にも大変管理しやすい庭木と言えます。ただあまり陽が当たらない場所でも育ちますが、あまりキレイに紅葉しなくなるので、そこだけは要注意です。

ドウダンツツジの植え方・育て方や育つ時期

常緑のツツジに比べて病害虫に強いドウダンツツジはにあたりのよ、水はけの良い場所を好みます。普段の管理は特に必要ありませんが、剪定は花が終わった後が良いとされています。刈り込むことで来年も花がつきます。

植え付けは2月下旬〜4月、または10月〜1月上旬が適期です。土は有機質の多い酸性の土壌を好むので鉢植えの場合は赤土や鹿沼土を6として、腐葉土を4の割合で土を作りましょ。植える際は深植えにならないようにします。

乾燥には弱いので植えつけ後はたっぷりお水をおあげましょう。その後は表面が乾いたら水をあげます。

地植えで根がついてからは特に水やりは必要ありませんが、真夏の雨が降らない日が続いた場合、ワラやチップを根元に巻いて乾燥を防ぎます。

ドウダンツツジの剪定の必要性


ドウダンツツジは枝を細かく伸ばす植物なので、放っておくと中が混み合って風通しが悪いと、中で枯れてしまう原因にもなります。また栄養が偏り、バランス悪い状態で枝が伸び放題になり、自然な木の形が作れなくなります。生垣の場合は丸や四角い形が崩れてきますので、開花後の刈り込みが必要になります。

ドウダンツツジの剪定の時期

ドウダンツツジの開花は5〜6月です。したがって花が咲き終わってからすぐに剪定を行うことで、夏頃に翌年に咲く花芽をつけます。また9〜10月にも花が咲くので、その後に剪定しても大丈夫です。

ドウダンツツジの剪定に必要な道具

剪定する際に必要な道具ですが、軍手はできれば内側の表面がゴムのものなら道具を持った時、滑らずに力を入れることができます。一番軽い植木バサミは小枝を切る際に適しています。ある程度太い小枝でも、根元に近い位置なら切ることができます。

その次に、もう少し太い枝(小枝が生えてい枝など)を切る際は剪定バサミが適しています。植木バサミより刃の部分が広くできており、少し重みもあります。太い枝などは切り刃を押し下げるように切ります。

全体の形を整える刈り込みをする場合は、刃が長く両手で扱う刈り込みバサミが最適です。両手なので力をそこまで使わずに木の全体を整えながら剪定することができます。生垣の場合は、丸や四角に形を整えるので、刈り込みバサミが重宝します。

背が高い木の場合は脚立が必要になります。脚立を利用しても届かない高い木の場合は、高枝剪定バサミという柄の部分が長く伸びるものを使うのがいいでしょう。

また太い木の場合は剪定ノコギリを使って、切り落とします。ノコギリは押す時には少し力を抜き、軽く浮かせるのがポイントです。手前に引く時に力を入れて切ります。道具をいくつか用意しておき、枝によって使い分けるのがいいでしょう。 

ドウダンツツジの剪定の方法

自然な形を維持したい場合は、開花後に伸びすぎた枝や、重なり合って混み合った枝をポイントにして刈り込みましょう。丈夫な木なので強く刈り込みすぎても大丈夫です。最終的な形を想像しながら刈り込むのがポイントです。

また生垣として形を作りたい場合は年2回刈り込むのが理想です。1回目は11月〜3月の落葉期に強く刈り込みします。丸や四角に形を整えながら、外側の一番強そうな枝から切り落とし、中側は同じぐらいの強さが揃っている枝を残すようにしましょう。

1回目は開花が終わり新芽が出揃った6月下旬〜7月に軽く揃える程度に剪定します。時期が遅くなってからの剪定は花芽を落としてしまい花数も少なくなります、また秋の紅葉もキレイな状態になりません。

ドウダンツツジの剪定の際に気をつけるべきこと

自然な形で育てている場合、花が終わった6月以降に剪定を行いますが、剪定時期が遅くなり秋以降になってしまった場合、強く刈り込んでしまうとついた花芽を切り落とし、来年の開花がキレイに見られない場合があるので要注意です。

ドウダンツツジに付きやすい害虫や病気について

丈夫で病害虫が付きにくいドウダンツツジですが、全くつかないわけではありません。代表的なものは以下になります。

・カミキリムシ

根元におがくずのような木くずが合った場合、カミキリムシの可能性があります。幼虫は幹に穴を空けて、中に入って木を食い荒らします。そのままにすると株自体が枯れてしまうので、穴を見つけたら殺虫剤を噴射して駆除しましょう。

・ガイガラムシ

新芽や葉っぱに寄生する害虫です。葉の栄養を吸い取って木を弱らせてしまいます。成虫になると堅い殻に覆われて薬剤が効きにくくなるので、幼虫を見つけたら薬剤を散布しておきます。

・サビ病

葉っぱがサビのように褐色の粉が現れる病気です。病気の症状が出た部分は回復しないので、その部分を取ります。その後に殺菌剤を散布して再発の予防をしておきます。

ドウダンツツジの四季折々を楽しむポイント


ドウダンツツジは丈夫なので日陰でも育ちますが、日光量が少ないと秋の紅葉を楽しめません。キレイに紅葉させるにはに当たりの良いところに植えるのが一番です。また春は白いスズランのような花をつけるので、せっかくなら人の目がつきやすい玄関や表の生垣に利用するのがいいでしょう。

ドウダンツツジを増やす方法

せっかくならドウダンツツジを増やすことも可能です。時期は2〜3月の昨年から伸びている堅い枝か、6〜8月の春以降に伸びた堅い枝で挿し木を行なって増やします。

まず枝を10〜15センチの長さで切り、葉っぱは先端の1〜2枚を残して他は取ります。切り口は清潔なナイフで斜めにカットして、1〜2時間水に浸けます。その間に、赤玉土と鹿沼土を混ぜて育苗ポットに入れておきます。

ポットの土に枝を挿し、水をたっぷりと与えます。ポットは日陰もできるところで管理します。順調に育てば1ヶ月ほどで根が出てきます。根がたくさん出たら地面に植え替えます。そのまま鉢植えがいい場合は、鉢を大きくします。

ドウダンツツジの剪定や育て方のまとめ

ドウダンツツジは小さな鈴のような白い花がたくさんつく華やかな植物です。秋は真っ赤に紅葉するので一年通して楽しめる植物です。また丈夫で育てやすいので、作ってみたい形に剪定して管理してみるのもいいでしょう。

 

★植木屋ウエゾウに庭の手入れについて相談してみる

お問い合わせはこちら

おすすめの記事