アジサイは、梅雨の時期に様々な色合いで私たちの目を楽しませてくれるお花です。また、あじさい寺としても有名な「極楽寺」や「日運寺」には、たくさんのアジサイが植えられていて、雨の日にはとても風情があり、多くの人を楽しませてくれています。人々の心をも癒してくれるアジサイは、ご家庭の庭先でも楽しんでいる方が多くいらっしゃいます。
今回は、アジサイの剪定方法や時期などをご紹介します。

アジサイとは?特徴は?

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アジサイは、アジサイ科アジサイ属で原産地は日本です。また、ヨーロッパで品種改良された物はセイヨウアジサイと呼ばれています。
一般的に花と言われている部分は装飾花で花びらのように見えるところは萼(がく)で、花の色も青・紫・ピンク・白などがあります。葉は、卵型で光沢があり淡緑色ではっきりとした葉脈があるのが特徴です。

学名の「Hydrangea」は、ギリシャ語で水(hydro)と器(angeion)で水の器を意味します。アジサイの性質でもある、水を好むということが由来にもなっています。また、和名の「アジサイ」は、あづ(集まる)とさあい(藍色・青い花)の青い色の花が集まっている様子を表した物が由来とされています。

アジサイの植え方・育て方・育てる時期

梅雨の時期に楽しめるアジサイをご自宅で楽しみたいという方も増えてきています。また、母の日には、カーネーション以外にもアジサイが最近は人気があります。しかし、いざ育ててみると花が咲かない・花が段々小さくなってくるなどの悩みも多く聞かれます。アジサイをキレイに育てるには、土の管理と水やりがポイントになります。ポイントをしっかりおさえて上手に育てましょう。

鉢植えと庭植え

アジサイは鉢植えで育てる方法と庭植えで育てる方法があります。
鉢植えの場合は、買ってきた苗のポットよりも1回りから2回りほど大きな鉢で育てていきます。
庭植えの場合は、簡単に動かすことができないので、植える場所が大切になります。風通しが良すぎると、冬の冷たい風で新しい芽が出てこなくなってしまうことがあります。また、西日が強く当たってしまうと葉焼けや水が足りなくなってしまうことも考えられるので、植える場所には注意して下さい。

育て方

「土」

アジサイは、様々な色合いで私たちの目を楽しませてくれますがその色は土で変わります。どの色のアジサイにしたいのかで、土作りが変わりますので注意しましょう。
青色のアジサイにしたい場合は、土を酸性にする必要があります。青色にする土がホームセンターなどで販売されているので、それを使用する方法と自分で作る方法があります。土を酸性に保ち、リン酸の少ない肥料を与えます。
ご自分で作る場合は、赤玉土小粒5・腐葉土3・ピートモス2の割合で混ぜます。庭植えの場合には、庭の土3・赤玉土小粒4・腐葉土4の割合がオススメです。
ピンク色のアジサイにしたい場合は、土をアルカリ性にします。土を弱アルカリ性にし、リン酸成分の多い肥料を与えます。土の配合は、赤玉土小粒7・腐葉土3に苦土石灰やくん灰を一握りほど混ぜます。または、赤玉土4・腐葉土4・バーミキュライト2の割合でもキレイに赤色系のアジサイが咲きやすくなります。

「水やり」

アジサイは、葉が大きいため蒸散も早く水をとてもよく吸い上げます。そのため、水やりは欠かせません。鉢植えの場合には、土の表面が乾いたら鉢の下から水が流れてくるくらいたっぷりとお水をあげて下さい。特に夏は土の状態をよく見て、朝と夜の2回水やりを行いましょう。
庭植えの場合は、基本的には水やりは要りませんがこちらも真夏は要注意です。水切れは枯死になってしまう原因でもあるので、日照りが続いた日などは土が乾燥していないかよく観察してあげましょう。

「日当たり・置き場所」

アジサイは、耐陰性のある植物なので風通しがよく、適度に日が当たるところに置いてあげるとキレイな花を咲かせてくれます。
夏の直射日光は葉焼けや水切れに、冬の冷たい風が良く当たってしまう場所は、新しい芽が出てこなくなってしまう原因にもなるので気を付けましょう。

「肥料」

肥料をあげることによって、アジサイはキレイな花を咲かせてくれます。年に2回、寒肥と花を咲かせた後の追肥を与えて下さい。咲かせた花の色によってあげる肥料が変わるので注意しましょう。寒肥は12月下旬から3月上旬に与えます。ゆっくりと肥料の効果を与えるために効き目がゆっくりな緩効性の肥料がオススメです。青色のアジサイには、完熟の油かすがオススメです。しかし同じ油かすでも発酵油かすはリン酸の成分が強いので使わない様にしましょう。
赤色系のアジサイには、魚粉や骨粉が多く含まれた発酵油かすがオススメです。また、4月から5月にかけて株元に苦土石灰を一握りほど与えてあげると、6月からの梅雨でも土壌をアルカリ性に保つのに有効です。

「病気・害虫」

アジサイは、病気にかかりにくい植物ですが湿気や雑菌が多い場合には病気にかかってしまうことがあります。高温多湿の場合に起こる病気で、葉に淡褐色や黒色の斑点が現れ落葉してしまう黒点病(黒星病)や、葉に斑点ができて穴が開いてしまい枯れてしまう炭そ病、葉や花が粉をまぶしたように白くなる病気のうどんこ病などがあります。殺菌剤を定期的に散布をして予防をしましょう。また、風通しをよくするためにもこちらも定期的に剪定しましょう。病気にかかってしまった部分は、早めに剪定をして他の葉などにうつらない様にします。切った部分には殺菌剤を撒いておきましょう。

「植え替え」

アジサイの植え替え時期は花が咲き終わった7月下旬から9月にかけて、剪定が終わった後に一回り大きな鉢に植え替えてあげます。また、アジサイは根の成長が早いので根詰まりを起こしやすい植物でもあります。1年から2年に一回は植え替えをして下さい。
庭植えの場合には、植え替えは必要ありませんが土を入れ替える作業などは花が休眠している冬場の11月から3月に行うのがてきしています。

アジサイの剪定の必要性・方法・時期・道具

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<span">原田佐敏さん(@panch1954)がシェアした投稿 -

1)剪定の必要性・方法・時期

株を大きくしたい・大きくなっても問題がない場合には特に剪定は必要ありませんが、鉢植えの場合や形や高さを揃えたりしたい時に剪定を行います。
また、葉が混み合っていると病気の原因にもなるのでその場合にも剪定が必要になります。
剪定は花が咲き終わった6月下旬から9月上旬に行います。
剪定方法は、咲き終わった花から数えて2節目の上で切ります。9月から10月頃には新芽が出てくるので、それまでに済ませておきましょう。葉っぱや茎は次に花を咲かせるために必要なのでそのままにしておきます。害虫や病気の予防として、伸びすぎた枝や内向きの枝などを切ってもかまいません。剪定を行う時期と方法に気を付けて行いましょう。

2)剪定道具

葉や枝はそこまで太くはないので、剪定ばさみや葉であれば生け花用のはさみで剪定できます。

まとめ

アジサイはとても強い植物なので、剪定した枝で挿し木や水挿しをするとどんどん増やすことができます。
育て方のコツを掴み、剪定をしっかりとおこなうと手をかけた分だけたくさんのキレイな花を翌年咲かせてくれ、梅雨の時期には私たちの目を様々な色合いで楽しませてくれます。ですので、剪定や挿し木の方法を上手く使って長い期間アジサイを楽しんで下さい。

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